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水質検査

原虫・指標菌

原虫・指標菌検査項目

項目
納期(営業日) 必要量 備考
クリプトスポリジウム 16日 専用容器貸出 クリプトスポリジウム等
ジアルジア
大腸菌 4日 指標菌
嫌気性芽胞菌(ウェルシュ菌芽胞)

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原虫類感染症

クリプトスポリジウム症

クリプトスポリジウムは、胞子虫類に属し、腸管系に寄生する原虫です。環境中では「オーシスト」と呼ばれる嚢包体の形(大きさは4〜6μm)で存在し、増殖することはありませんが、「オーシスト」が人間の他、牛、ネコ等多種類の動物に経口的に摂取されると、消化管の細胞に寄生して増殖し、そこで形成された「オーシスト」がふん便とともに体外に排出され感染源となります。また、「オーシスト」は塩素に対して極めて強い耐性があります。

クリプトスポリジウムに感染すると、腹痛を伴う水様性下痢が3日から1週間程度続きます。健康な人の場合は免疫機構が働き自然治癒しますが、感染に対する抵抗力が低下しているHIV感染者等については重篤になります。また、現在のところクリプトスポリジウムについての有効な治療薬は見つかっていません。

国内においては、1994年(平成6年)8月、神奈川県平塚市の雑居ビルの受水槽水が汚染し約460人が感染しました。また、平成8年6月、埼玉県越生町において、水道水を介して約 8,800人が感染する大規模な集団下痢症が発生しました。

海外においては、1993年、米国ミルウォーキー市で水道水を介して約40万人が感染した事故例があります。

ジアルジア症

ジアルジアは、鞭毛虫綱に属し、腸管系に寄生する原虫です。ジアルジアの嚢子(長径8〜12μm、短径5〜8μm)は、クリプトスポリジウムと同様に環境変化に抵抗性を有するが、塩素耐性についてはクリプトスポリジウムに比べて低いといわれており、我が国の水道施設における塩素消毒の実態から、現在のところ、有効に殺菌されていると考えられています。

嚢子が人間に経口的に摂取されると、小腸の上部付近に寄生・増殖し嚢子がふん便とともに体外に排出され新たな感染源となります。イヌ等の動物に寄生した場合も同様に体内で増殖しふん便とともに排出されますが、人間への感染性については明確ではありません。

ジアルジアに感染すると、主に下痢、腹痛を来すことが多いですが、この他に食欲不振や腹部膨満感などを訴えることがあります。健康な人の場合は、不顕性感染で終わる事例も少なくないと推定されています。

ジアルジアは世界的に広く分布しており、特に熱帯・亜熱帯において主要な下痢性疾患の病原体となっており、先進国においてもスラム等の不衛生な地域では流行をみることがあります。

我が国においては、第2次大戦直後には国民の5%から10%が感染していたが、その後水道の普及とともに減少し、現在においては、水道水を介した感染例の報告はありません。

水道原水に係るクリプトスポリジウム等による汚染のおそれの判断

リスクレベル
(汚染のおそれの度合)
指標菌*の検出状況
レベル4
(汚染のおそれが高い)
し尿、下水、家畜の糞尿等を処理する施設から排出される汚水の他、イノシシ、シカ、サル等の野生生物の糞便も汚染源となることから、地表水である原水から指標菌が検出されている場合は、クリプトスポリジウム等による汚染のおそれが高いと判断される。
レベル3
(汚染のおそれがある)
レベル4に該当しない、伏流水、浅井戸等を水源とする施設であっても、原水から指標菌が検出されたことがある場合は、当該原水は糞便により汚染されていると考えられることから、クリプトスポリジウム等による汚染のおそれがあると判断される。
レベル2
(当面汚染の可能性が低い)
原水から指標菌が検出されていない場合は、当該原水は糞便により汚染されていないと考えられることから、当面、クリプトスポリジウム等による汚染の可能性は低いと判断される。
レベル1
(汚染の可能性が低い)
井戸のケーシング等が破損していないこと、ストレーナーが被圧地下水のみを取水できる位置にあること等が確認され、かつ、原水の水質検査結果から地表水が混入していないことが確認できる井戸(例えば、大腸菌、トリクロロエチレン等が検出されていないこと等)から取水した被圧地下水を原水とし、当該原水から指標菌が検出されたことがいない場合は、クリプトスポリジウム等による汚染の可能性は低いと判断される。

*指標菌:大腸菌(E.coli)及び嫌気性芽胞菌は水道原水の糞便による汚染の指標として有効である。また、その感染経路から、糞便により汚染された水源の水にはクリプトスポリジウム等が混入するおそれがある。

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